楽 譜

<収録曲>
1. And When I Die
2. Black Patch
3. Captain Saint Lucifer
4. Eli's Comin'
5. Emmie
6. Louise's Church
7. Save the Country
8. Stoned Soul Picnic
9. Storney End
10. Sweet Blindness
11. Time and Love
12. To a Child
13. Upstairs by a Chinese Lamp
14. Walk the Dog and Light the Light
15. Wedding Bell Blues
16. When I Was a Freeport and You Were the Main Drug
17. A Woman of the World

<Bonus CD>
1. Dedicated to the One I love
2. A Woman of the World
3. Creepin'

ご紹介

__ ピアノ弾き語り用でなくて、ピアノソロ用に譜面が書かれているのが非常に痛い。 みんながローラのように上手に歌えるわけではないけれど、みんながローラのように歌いたいと思っているはず。ローラが歌いながら弾いたように採譜してほしかったと思う。

__ 詳しく言うと、3段譜になっていて、一番上がヴォーカル、中段がピアノの右手でヴォーカル主旋律と和声を含む。最下段がピアノの左手で低音。最近同じような譜面の書き方をしたキャロルキングの分厚いソングブックを楽譜屋さんで見かけました。もしかするとこういうのが一般的なのかもしれません。私が望むように弾き語り譜にしたら、声域が合わない人は移調しなければならなくなるので、その必要のない独奏譜にしたほうが良い、ということもあるのかもしれません。ただ、右手の弱指で主旋律を弾きながら、同じ右手の他の指が和声も弾くというのは、ピアノを正式に習った人でないと難しいと思います。

__ 結局、自分がやりたいように、またやれるように弾くとしたら、耳コピーをしなければいけないわけで、私が今ローラの曲で耳コピーしたいのは、まずピアノ一台での弾き語り用にニューヨークテンダベリーからユードントラヴミーウェンアイクライ。ピアノとベースの二重奏での弾き語り用にスマイルのミッドナイトブルー、そしてエンジェルインザダークの同名曲。バンド用にはクリスマス~からビーズオブザスウェットで決まり。

__ この手の譜面集では選曲が偏ったりセンスがなかったりしてがっかりすることが多いのですが、この譜面集に関していえば、偏りがなく、後期作品も多少入れるなど、選曲の面では良いと思います。私としてはブラウンアースが入っていると良かったのですが。あと大したことではないですが、アメリカ音楽では長音階より少し音程を下げた音が多用されますが、この譜面集ではそういう音がすべて半音下げになっています。しかしピアノで半音下げると、下げ過ぎになってしまうことが多く、特に日本人的感覚に合わない場合も多いと思います。その場合は半音下げなければいいだけの話ですが。

__ ところで、オマケでCDがついています。ネット上では「3曲のうち2曲がローラの曲でないのはなぜだ」などと不満をたれている人がいますが、あくまでもオマケなのだから無茶を言うものではない、と思います。ところで3曲目のスティービーワンダーの曲「クリーピング」は非常に興味深い仕上がりになっています。アレンジ自体はローラの曲にありがちなピアノとベースの二重奏的伴奏ですが、ローラの他の録音に比べて、新しい雰囲気を持っています。ローラが他の人の作曲による作品を歌う場合、古い50年代か60年代の曲が多いわけですが(所謂プライマルハートビート)、もう少し新しい曲を歌っても、ローラは歌い手として、素晴らしい録音が出来たのではないかと思います。
__ とまあ、いろいろ書きましたが、ローラニーロ・フリークならば買っておいて損はないです。

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