曲紹介
68年作品。歌声と才能が弾けています。活きの良さではこれが一番ではないでしょうか。
1曲目:ラッキー
"Luckie"出だしから強烈。"Well there's"でちょっとジャズ風に変わって、さらに明るく歩き出すような感じになります。アルバムの出だしとして最高な曲。
2曲目:ルー
"Lu"はじめは冬の描写から。灰色も色彩だと。私がこの曲を聴いたのも冬でした。その2003年の冬は頭の中でローラの曲が鳴りっぱなしでした。これより短い曲名はないような気がします。前奏がちょっと午後のワイドショー的。どちらかといえば、おまけでトラック14に入っているローラの弾き語りの方が好きです。
3曲目:スウィート・ブラインドネス
"Sweet Blindness"_飲酒してハイになっているという歌詞ですので、この曲はたぶん放送禁止です。お父さんが歌詞に出てくるのは珍しいですね。こっそり悪いことをしている、というイメージでしょうか。
4曲目:ポヴァティ・トレイン
"Poverty Train"3曲目まで明るい曲できて、ここでがらりと雰囲気が変わります。声を振り絞った後に、音楽が「発車」します。衝撃的ですらあります。でも最後の方のフルートはやめてほしかったです。ローラの独唱のほうがまだ良かったような。
5曲目: ロンリー・ウィメン
"Lonely Women"最初の方がスローすぎるので、実際はスキップしてしまうことが多いかも。”Let me die early morning”から力強い歌唱が始まりますが、基本的には次の曲の「嵐の前の静けさ」です。
6曲目:イーライがやってくる
"Eli’s Coming"イーライはアルバムタイトルの前半部分であり、LPのときはこの曲がA面の最終曲でした。ちなみにLPとは、黒いビニールの円盤に溝が彫ってあり、音の振動波形がその溝に沿って刻んであるという、恐ろしく原始的な記録媒体でした。もしかするとご存じない世代もいらっしゃるかと思いまして。また、comingについて一言。英語で「そっちに行きます」は"I'm coming"ですね。行く=go、来る=comeと対応しているわけではなく、私はこれで大恥をかいたことがあります。
それはともかく。生きの良さがこのアルバムのウリなので、この曲あたりは評価が高いものと思われます。わたし個人的にはさほどですが...。
7曲目:タイマー
"Timer"最後はタイマー時計がぐるぐる回るのか、無限ループになってフェイド・アウトするのは効果的な終わり方だと思います。
8曲目:ストーンド・ソウル・ピクニック
"Stoned Soul Picnic"_この曲で繰り返されるsurryという言葉が辞書に載っていないです。始めはsorryと言って謝っているのかと思いました。ちなみにsorryは日本語の「すみません」と意味が一致しているわけでなく、「気の毒ですね、遺憾なことですね」という意味もありますね。Surryに話を戻しますと、馬車か何かでお出かけすることのようです。でも前奏のズンチャ・ズンチャとか、ギターのリズムの刻み方からすると、列車が走っているイメージがありますが、いかがでしょうか。
9曲目:エミー
“Emmie”ところで、ファースト・ソングスの所で、男性について歌った曲がまだ多い、と書きましたが、既にこのアルバムで女性を歌った曲が多くなっていますね。この曲の最後に盛り上がるのですが、その部分の歌詞が記載されていません。残念ながら当方の英語力では書き起こせません。
10曲目:ウーマンズ・ブルース
"Woman's Blues"_曲名の印象と違って、かっこいい。ギターのスライドが印象的です。Whoa!
11曲目:ファーマー・ジョー
"Once It Was Alright Now(Farmer Joe)"_あまりに激しく、変幻自在。3分でできることの限界を超えてしまっています。こんな曲は後にも先にも有り得ないでしょう。これに匹敵するのは、チョー・ヨンピルさんの「赤とんぼ」くらいかなと思いますが、いや、こちらの方が遙かにすごい。個人的にはポヴァティ・トレインと並んでこのアルバムのいち押し曲です。
12曲目:ディセンバーズ・ブードア
"December’s Boudoir"途中短く盛り上がりますが、おとなしい部分が長いので、スキップしてしまうことが多いかも。
13曲目:懺悔
"The Confession"タイトル曲と言ってもいいでしょう。伝統的には1つのアルバムに12曲収録されるところ、タイトル通り13曲あるという手間の入れよう。何と申しますか、歌詞がちょっと...(没)。ただし「女として生まれた、奴隷としてではなく」という歌詞はメッセージ性のあるものだと思います。音楽的には、フィナーレを飾るに最高な曲。最後にティンパニだんどんだんどん!