曲紹介

Gonna Take a Miracle

__71年作品。全曲カバー集とのことで、あまり期待していなかったのですが、大満足でした。コーラスとのからみで、ローラの声が浮いていると指摘するサイトもありますが、それも結構オツなものだと思います。サイトによっては「ローラの最高傑作」とか言っているところもあり、シンガーソングライターの草分けの彼女に対してそれはないんじゃないかと思います。それはともかく、意外に良いアルバムです。
_今にして思えば、クリスマスのアルバムは一種の行き詰まりでした。あのままでは、ポピュラー音楽の世界では先がなくなってしまうような、独自の世界にはまり込み過ぎていました。このアルバムは、すべてカバー曲という点で、ローラ・ニーロ・ファンに取ってはあまり面白くないですが、標準的なポピュラーソングを歌わせることによって、ある種の軌道修正になったのではないでしょうか。一般的には、ローラ・ニーロのアルバムはイーライとニューヨークが最高と考えらているらしいのですが、私自身はそう思いません。スマイルからの3作を私は評価します。ポピュラー音楽のフォーマットに則り、落ち着きと円熟味のある音楽を聴かせてくれるからです。それらの中期作品を生み出すための一過程としてこのアルバムが役立ったのではないかと、勝手に思い込んでいます。クリスマスが1970年、このアルバムが1971年でスマイルの1976年まで時間があくことを考えると、あまり正しくないかもしれませんが。

1曲目:"アイ・メット・ヒム・オン・ア・サンデー"

手拍子、にしては人数の少ない手拍子で始まります。

2曲目:"ザ・ベルズ"

3曲目:"モンキー・タイム|ダンシング・イン・ザ・ストリート"

4曲目:"デジレー"

5曲目:"ユー・リアリー・ゴット・ア・ホールド・オン・ミー"

6曲目:"スパニッシュ・ハーレム"

7曲目:"ジミー・マック"

8曲目:"ウィンド"

9曲目:"ノー・ホエア・トゥ・ラン"

10曲目:"ゴナ・テイク・ア・ミラクル"

私は中学生の頃、在留米軍向けラジオ放送(当時FEN、今AFN)からこのアルバムのタイトル曲をカセットテープに録音して、いい曲だなあと思っていました。それはローラが歌っていたのではないのですが、以来長いこと、曲名を知りたいなと思っていました。だから最後の曲を聴いて驚きました。こんなところでお耳にかかれるとは。

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